金融機関のセキュリティ、特に顧客情報や口座の入出金データなどは厳重に秘匿される必要があります。近年はデジタル化に伴うサイバー攻撃の件数が増加しており、ランサムウェアや不正アクセスによる被害が続出しています。
そうした中、各銀行が連携して不正送金を検知する実証実験を行っているというニュースも報じられました。金融関連企業では外部からの攻撃はもちろん、詐欺の手口も悪質化しています。この記事では被害の主な例やAIの導入事例についてご紹介します。
金融機関でも詐欺やサイバー攻撃の被害が増加している
金融業界の代表的な詐欺として、振り込め詐欺、還付金詐欺、フィッシング詐欺、保険金詐欺などが挙げられます。銀行や保険会社、市役所職員を名乗る人から口座情報や印鑑の提示を促された方や、フィッシング詐欺のメールやSMSを受け取った経験がある方もいるのではないでしょうか。特にフィッシング詐欺は年々巧妙かつ悪質化しており、記載されるURLや遷移先のサイトも本物と見分けがつかないほどになっています。
加えて金融機関でもデジタル化が進んだことで、サイバー攻撃の件数が増加しています。2022年4月に警視庁がまとめた「令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」でも、ランサムウェア、フィッシング詐欺、インターネットバンキングに関わる不正送金のすべてで前年の被害額を上回りました。各金融機関が対策を講じているものの、被害はなくなっていません。
金融機関のWEBサイトで起こる被害とは
サイバー攻撃とは、ネットワークを介してデータを抜き取ったり改ざんしたりすることです。キャッシュレス決済やデジタルバンクなど、インターネット上で送金や残高確認ができる利便性の裏側で、サイバー攻撃の標的となるリスクもあるため、利用には十分な注意が必要です。
フィッシング
フィッシングメールやSMSのURLをクリックし、アカウントのIDやパスワード、クレジットカード情報を入力してしまうと、不正利用される可能性があります。1つのサイトの情報が盗まれると他のサイトでもログインを試みる「パスワードリスト攻撃」も考えられるため、パスワードを簡単なものにしない、同じIDとパスワードを使い回さないといった対策が必要です。
マルウェア
ウイルスにも注意が必要です。マルウェアに感染したパソコンやスマートフォンでサイトにログインすると、アカウントのIDやパスワードを盗まれることがあります。WEBサイトやブラウザの保存機能でID・パスワードを保存している方は特に注意してください。
銀行で導入されるAI技術の事例
ニュースによると、三菱UFJ銀行など複数の銀行が連携し、不正送金を検知する実証実験を行いました。人工知能(AI)に各銀行の通常取引と不正送金の取引データを学習させることで、これまでよりも精密に不正送金を検知するというものです。金融機関においてAIは業務効率化やヒューマンエラーの回避、不正・攻撃の検知など多くのメリットがあり、すでに導入を検討している、あるいは導入している銀行もあります。
三菱UFJ銀行 / 横浜銀行
三菱UFJ銀行では、住宅ローンの審査にAI「住宅ローンQuick審査」を導入しています。NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つである「異種混合学習技術」を活用し、スマートフォンやパソコンで少ない項目を入力するだけで住宅ローン事前審査ができ、最短15分で結果が分かります。同じNECの技術を使った「AI不正・リスク検知サービス for Banking」を導入しているのが横浜銀行です。複雑化・巧妙化する金融犯罪や不正の効率的な検知を目指し、マネーロンダリングや特殊詐欺取引のモニタリングに活用しています。
みずほ銀行
みずほ銀行では、経理業務効率化支援サービス「みずほデジタルアカウンティング」を導入し、請求書の入力などの手作業を省くことで関連業務を効率化しています。また、インターネットバンキング「みずほe-ビジネスサイト」と連携することで、振込支払いも簡単に行えます。業務のシステム化により人件費の削減やヒューマンエラーの防止も期待できます。
最先端技術の導入と文書管理
デジタル化が進み、銀行のあり方も変わってきています。メガバンクでは大規模なシステムの実証や導入が進んでいますが、地方の企業では簡単に決断できるものではなく、悩んでいるケースも多いのではないでしょうか。
まとめ
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