新型コロナウイルスの2年余りで、リモートワークが進展してきました。働き方改革が一向に進まなかった日本で、必要に迫られ在宅勤務が広がりました。しかし、リモートワークに代表される社会環境の変化は、人々の考え方や生き方に少なくない影響を与えました。その一つが承認欲求です。今回はこの承認欲求を満たす方法と、承認欲求の強い上司や部下への対処法について解説します。
承認欲求とは
承認欲求とは、「他者から認められたい」「自分を価値ある存在として認めたい」という欲求のことです。モチベーションと混同されがちですが、モチベーションは「意欲」や「やる気」を指すため、承認欲求とは異なるものです。承認欲求は承認する対象により、他人から認められたいという「他者承認」と、自分で自分自身を認めたいという「自己承認」の2つに分けられます。
他者承認欲求について
他者承認欲求とは、他人から認められたいという欲求です。他者からの称賛や尊敬、社会的地位や名声を得たり、注目を浴びたりすることで満たされます。たとえば、同僚から「彼は仕事ができる」と思われたくて頑張ることが他者承認欲求にあたります。ただし、求めすぎると自分を見失ったりトラブルを引き起こしやすくなったりします。他者承認欲求が強い人は他人の言動に振り回されやすく、理想通りの反応が得られない場合に劣等感や無力感に悩まされます。一般的に承認欲求というと、この他者承認欲求を指すことが多いです。
自己承認欲求について
自己承認とは「自分で自分自身のことを認めたい」という欲求です。人には誰かに認めてもらいたい気持ちがありますが、その相手が他人ではなく自分自身であるケースです。「本当はもっとできるはずなのに、なぜできないのだろう」「もっと自分を好きになりたい」と考えている状態は自己承認を求めている状態といえます。自分自身への信頼を高めることで満たすことができますが、自分のことは自分が一番よく分かっているため、真の意味で自己承認欲求を満たすのは容易ではありません。
リモートワークであっても社員の承認欲求を満たしてモチベーションを上げる方法
承認欲求は人のモチベーションに大きく影響します。それは、直接顔を合わせることのないリモートワークの社員であっても同じです。社員の承認欲求を満たし、モチベーションを上げるための方法を解説します。
存在自体を認める
相手の存在を認め、声をかけるだけでよいシンプルな方法です。これは人間関係のベースとなる、最も大切な行為です。リモートワークだと直接顔を合わせないため不安を感じやすくなります。人は存在を認められて初めて意識をプラスに変え、行動過程を変化させ、結果を出せるようになります。
そこに至る過程を認める
たとえ結果が伴わなくても、「そこに至る過程」を認めることも大切です。行動をその都度認めることで「見ていてくれる」という安心感が生まれ、モチベーションが上がります。大きな成果だけでなく小さな成果にも気づき、気にかけていることや見守っているというメッセージを日々伝えましょう。
仕事の成果を認める
成果を認めるとは、「実際にできた」「達成した」という明確な結果に対して行うものです。目標を達成した場合はその結果を褒め、認めましょう。声をかけるだけでなく、成果に見合った昇給や表彰を行うことで、本人の承認欲求がさらに満たされます。
行動や成長を認める
これは基本的に、立場が上の人が下の人に対して行う場合に効果を発揮します。まずは部下や後輩の「取り組む姿勢」を認めましょう。「褒めるところがない」という声もありますが、結果ではなく行動や成長に着目すれば褒めるところは必ず見つかります。入社間もない社員であれば「だいぶ慣れてきたね」といった声かけでも十分です。
上司でも承認欲求が強い人もいる
上司であっても一人の人間であり、褒められたいと思うことがあります。上司になると基本的に褒められる機会が減ってしまいます。これは、管理職として仕事ができて当たり前と見られがちな立場であることが関係しています。リモートワークになると上司と部下の関係が希薄になり、上司からすると自分を認めてくれる部下が目の前におらず、部下は社外の人間とネットワークを築いていく傾向があります。そうした中でも上司には尊敬されたいという欲求があるため、認めることは有効です。ただし、上司を褒める場合は「仕事上」の「事実」のみを褒めるようにしましょう。本心では思っていない人間性や仕事以外のことを褒めると、誤解や勘違いを招くことがあります。
リモートワークと文書管理
近年、在宅勤務やリモートワークが拡大し、文書管理のニーズが高まっています。オフィス改革が進み、文書を紙から電子化して共有する必要があるためです。企業が扱う文書は広範囲の分野にわたるため属人化しやすく、電子化したにもかかわらず原本の紙文書を探すなど、文書が管理しきれていない状況もよく見られます。
まとめ
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