近年、深刻な社会問題になっている「人手不足」。企業にとっても解決が難しい問題で、業種や業態を問わずあらゆる組織で人材難が起きています。しかし、人手不足の原因や取るべき対策が分からないというお悩みも多いのではないでしょうか。今回は深刻な人手不足の現状をお伝えし、その原因と対策について解説します。
現在の国内の人手不足の現状
国内における人手不足の現状は深刻です。2022年10月に帝国データバンクが実施した調査によると、正社員で51.1%、非正社員で31.0%が不足していることが明らかになりました。特に直近では上昇傾向が顕著で、正社員は6カ月、非正社員は5カ月連続の不足となっています。雇用形態別では正社員が特に不足しており、業種別では「情報サービス」「旅館・ホテル」「飲食店」が65%以上となっています。
人手不足が企業に与える影響
慢性的な人手不足が続くと、労働環境の悪化、従業員の働く意欲や働きがいの低下、能力開発機会の減少、離職者の増加など、企業に大きな悪影響を与えます。人手が足りないと残業時間が増えたり有給休暇が取りにくくなったりし、従業員の意欲低下につながることもあります。さらに事業縮小や倒産のリスクもないとは言い切れません。事態が深刻化する前に対策を取ることが重要です。
深刻化する人手不足の原因
少子高齢化・労働人口の減少
日本では高齢者が増加を続け、労働人口が減り続けている状況で、各企業が慢性的な人手不足に陥っています。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、日本の生産年齢人口は2051年には5,000万人を下回るとされており、今後も労働人口の減少が続くと予測されています。
採用が困難になっている
労働人口の減少や入社後のミスマッチに加え、転職の一般化も大きな要因です。以前は転職に踏み切る人は少数派でしたが、現代では20〜30代はもちろん40代や50代でも転職が一般的になりました。企業側が従業員定着のための努力をしなければ、労働力は市場に流れ出てしまいます。2022年12月27日時点の有効求人倍率は全国平均で1.35倍とここ数カ月緩やかに上昇しており、採用は厳しさを増しています。従業員に離職されると補填が難しく、残った従業員の負担が増え、さらなる離職につながる悪循環に陥りがちです。
人手不足解消のための対策
労働条件の改善
人手不足の原因の一つは離職率の高さです。根本的な解決には、長く働き続けられる職場環境や労働条件が重要です。特に「全員が働きやすい環境づくり」を意識し、時短勤務やフレックスタイムなど働き方の選択肢の拡充、福利厚生の充実、社員のスキルアップ支援などに取り組むことが求められます。
DXなどでの業務効率化
もう一つの対策が「DXなどでの業務効率化」です。DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、デジタル技術を用いてよりよい業務環境をつくるという考え方です。近年増えている「リモートワーク」もDXの一つで、使いやすいデジタルツールの導入は業務効率の向上につながります。AIやIT技術を活用すれば一部業務の自動化も可能で、単純作業を自動化すれば従業員の負担軽減やミス削減にもつながります。
一方で勝機にできる企業も
ここまで人手不足の深刻な状況を解説してきましたが、一方で情報セキュリティやコンプライアンスなど業務量が増大している分野の解決策を提供できる企業は勝機を迎えています。FRONTEOではAIを活用してメールなどから品質不正の予兆を検知するサービスを開始し、マイクロソフトではプログラミングに詳しくなくてもテンプレートをもとにアプリや自動化ツールを作成できる「パワープラットフォーム」を提供しています。IT人材が絶対的に不足する中、こうしたサービスを開発した企業は勝機を掴んでいます。また、人材派遣業にとっても人手不足は追い風となっており、受付や経理をはじめとする幅広い業務の外部移管に備えたBPOの準備も進んでいます。今後も人件費の上昇が続けば、業務そのものを外部移管する企業が増えると見られています。
まとめ
日本の労働人口は今後も減少が続くと予想されており、企業はロボットやサービスを活用した生産性向上への取り組みが必要です。また、従業員とのエンゲージメントを高め、人材定着にさらに力を入れる必要があります。一見大変な事態ですが、逆に「チャンス」と捉えることもできます。前向きに人手不足対策を進め、従業員を含むすべての方の生活が豊かになるようお役立てください。当社も事務代行サービス(BPO)を行っており、文書の仕分けからデータベース・台帳の作成、スキャンによるPDF化など煩雑な事前準備・整備のための事務作業を代行しております。お客様社内の管理ルールや業務フローに対応したうえで、当社のノウハウと各種機能を組み合わせ、業務改善や効率化をご提案します。疑問点やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
文書管理のお悩みは、お気軽にご相談ください
