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2023年度税制改正大綱について解説!NISAや相続についても詳しく説明

2023年度税制改正大綱について解説!NISAや相続についても詳しく説明

2023年2月22日
この記事のポイント1税制改正大綱とは?2法人税関係3消費税関係4個人所得税関係

2022年12月23日に「令和5年度税制改正大綱」が閣議決定されました。この大綱を元にして、2023年度以降に数多くの税制改正が行われます。今回の大綱は個人資産や企業の内部留保を循環させ、経済を成長させる内容です。そこで今回は、令和5年度税制改正大綱の重要なポイントを詳しく紹介します。税制の軽減措置や特例などについて深く理解し役立てましょう。

税制改正大綱とは?

国の税金の仕組みである「税制」は経済社会の変化に対応していくために、毎年その制度が見直しされています。税制改正大綱とは、各省庁からあがる税制改正の要望などを受け、与党の税制調査会が中心になり翌年度以降の税制改正の方針をまとめるものです。毎年12月中に翌年度分の大綱が閣議決定され、翌年1月の通常国会に提出します。このなかから、中小企業や個人事業主などに関係の深いテーマを中心に解説します。

法人税関係

「成長と分配の好循環の連鎖」の視点から、研究開発税制や投資促進税制などの延長や見直しが図られています。

研究開発税制の見直し

企業が技術の改良や新たな知見を得るために行う試験研究に係る、一般試験研究費および特別試験研究費については税額控除可能額が増加しました。従来は控除額の上限が一律だったので、控除額の上限に達するとインセンティブが機能せず、一定規模以上の研究開発が止まってしまう可能性がありました。今回見直され、控除額の下限が下がり、上限が上がったので、今後の研究開発の効果や質の高まりが期待されます。

中小企業投資促進税制などの見直し

中小企業のための優遇税制の中小企業投資促進税制と中小企業経営強化税制の対象財産から一定のコインランドリー設備およびマイニング設備が除外されることになりました。中小企業投資促進税制の対象設備からは、コインランドリー業(主たる事業でない場合)の機械装置の管理の大部分を外部に委託している場合は除外となりました。中小企業経営強化税制の対象設備からは、コインランドリー業(主たる事業でない場合)あるいは暗号通貨マイニング業(主たる事業でない場合)の機械装置でその管理をほとんどの部分を外部委託しているものは除外することになりました。

DX投資促進税制の縮減

令和3年度に企業のDX化を促進するために新設された税制ですが、施行から一定期間を経て、生産性向上もしくは新需要の開拓に関する要件を売上高が10%以上増える見込みがあることに見直し、取組類型に関する要件を対象事業の海外売上高比率が一定割合以上となる見込みがあることに見直すという2点が改正されました。

消費税関係

インボイス制度 円滑化のための緩和措置

令和5年10月から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が始まります。制度が開始されると、消費税の課税事業者は仕入先からインボイスの交付を受けた場合のみ、仕入額控除を適用可能です。なお、インボイスを交付可能なのは、適格請求書発行事業者として登録した事業者のみです。適格請求書発行事業者として登録をすると、免税事業者ではなく課税事業者となり、消費税の申告納税義務が発生します。収支が激しい小規模事業者に配慮し、大綱には税負担の軽減措置が盛り込まれています。2023年10月から3年間、消費税の納税額を売上時の税額の2割に抑える特例です。また、「買い手」の小規模事業者の事務負担の軽減策も盛り込まれており、売上高1億円以下の事業者が1万円未満の商品を購入する際は、インボイスがなくても税額控除を受けられるようになります。

個人所得税関係

NISAの抜本的拡充と恒久化

資産所得倍増プランのための「貯蓄から投資へ」を現実のものにするべくNISA制度が大きく変わります。NISAとは、個人の資産運用を後押しして、家計の資産を「貯蓄」から「投資」に振り分けることを目的とした制度です。従来は投資枠および投資可能期間は限定的でしたが、今回の税制改正大綱により拡充および恒久化されました。従来NISAの非課税保有期間には上限がありましたが期間は撤廃され、恒久化になるのは2024年1月1日以降です。また、従来3種類あったNISAのうち「ジュニアNISA」は予定通り2023年末で終了し、残りの2つを1つにまとめた「つみたて投資枠(120万円)」と「成長投資枠(240万円)」が設けられます。この2つは併用可能なので、年間で最大360万円まで投資可能です。

資産税関係

今回の改正では贈与税について、従来より選択制になっている相続時精算課税制度および暦年課税制度が改正されます。それぞれについて詳しく解説します。

相続時精算課税制度について

従来の制度では、相続時精算課税制度の適用を受けるには「相続時精算課税選択届出書」の届出が必要です。現行制度では、贈与を受けるたびに確定申告が必要でしたが、今回の改正により年間110万円までの贈与は確定申告が不要になります。2024年1月1日以後の贈与により取得する財産にかかる相続税・贈与税から適用されます。

暦年課税制度について

暦年課税制度を使って行う生前贈与の相続財産への加算期間が3年から7年になります。暦年課税制度は、死亡日から遡って3年間に贈与した財産は、相続の際に相続財産へ持ち戻すことになっています。贈与した金額が年110万円以下の基礎控除の範囲内であったとしても、贈与者の死亡日以前3年間であれば、相続税の対象です。この死亡前3年という期間が7年に延長されます。亡くなる前の3年間に贈与された財産の扱いは従来通りですが、それ以前の4年間に贈与された分は、全体から100万円を引いた金額を相続財産に含めて計算する必要があります。

まとめ

今回は税制改正大綱に記載された改正項目の中から、重要なポイントをピックアップして解説しました。令和5年度の税制改正大綱では、投資関連税制の拡充や、インボイス制度に関する経過措置の扱いなど、すぐにでも対応しなければならない項目も多くあります。これらは令和5年3月までに閣議決定し、4月から施行されますので、対応が遅れないようにしましょう。今回の大綱ではインボイス制度の経過措置についての項目もありますが、インボイス制度で一番重要なのは適格請求書となる請求書です。業務システムや業務の流れの見直し、取引業者への対応が必要です。文書管理システムについてのご相談があればぜひSRIへご連絡ください。

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