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契約書管理台帳の作り方と必要項目~“続く”運用のコツと原本の所在管理まで解説~|Vol.20

契約書管理台帳の作り方と必要項目~“続く”運用のコツと原本の所在管理まで解説~|Vol.20

契約書や重要書類について、「保管はしている。でも、いざ監査や取引先からの照会が来ると、どこにあるか・どれが最新版かがすぐに分からない」——そんな経験はないでしょうか。
こうした場面で慌てる原因は、実は「書類がない」ことよりも、「所在と最新の状態を即答できない」ことにあります。
これを解決する道具が契約書管理台帳(契約管理台帳)です。

ただし、台帳は最初から完璧である必要はありません。大切なのは、まず“答えられる状態”を最小構成でつくり、続けられる形で運用することです。

本記事では、契約書管理台帳の必要項目と作り方を「まず回る最小構成」から整理し、続かない原因とその対策、さらに台帳だけでは解決しない「紙原本の所在」の管理方法まで、文書管理の専門会社の視点で解説します。

1.契約書管理台帳とは?文書管理台帳・契約管理台帳との関係

契約書管理台帳とは、企業が結んだ契約書の基本情報(相手方・契約期間・更新期限・保管場所など)を一覧化し、契約のライフサイクル全体を把握するための台帳です。「契約管理台帳」「契約台帳」と呼ばれることもあり、対象を社内文書全般に広げたものは「文書管理台帳」と呼ばれます。
呼び方は違っても目的は同じ——必要なときに、必要な契約書の状態と所在を即座に把握できるようにすることです。

ここで押さえたいのは、「保管している」ことと「管理できている」ことは別物だという点です。
書庫やキャビネットにしまってあっても、所在や最新版を即答できなければ、管理できているとは言えません。

こんな状態は「管理できていない」サイン
・特定の契約書を探すのに毎回30分以上かかる
・最新版がどれか分からず、確認のやり取りが増える
・原本の所在が担当者の記憶に依存している
・更新日・自動更新条項を見落とし、気づいたら更新されていた
ひとつでも当てはまる場合、台帳の作り方と運用を見直す価値があります。契約書管理そのものの基本を整理したい方は、あわせて
契約書管理とは?企業でよくある課題と効率化の方法(Vol.14)
もご覧ください。

2.契約書管理台帳に必要な項目【まず回る最小構成から】

台帳づくりでつまずく最大の理由は、「最初から項目を盛り込みすぎる」ことです。続けるコツは、まず最小構成で始めること。

まず押さえる最小項目
・契約名(何の契約か)
・契約相手(相手方の名称)
・締結日
・契約期間/更新期限(自動更新の有無)
・保管場所・原本の所在(どの書庫・箱・ファイルにあるか)
・担当部署・担当者
特に見落とされがちなのが「保管場所・原本の所在」です。情報を整理しても原本にたどり着けなければ、監査や照会で結局時間を取られます。最小構成の段階から必ず項目化しておきましょう。

運用が安定したら足したい項目
余裕が出てきたら、契約金額・支払条件、版数、関連契約、ステータス(有効/更新予定/終了)などを追加します。
最初から全部を狙わず、回り始めてから育てるのが定石です。

契約書の管理番号(採番)の付け方
台帳を検索・参照しやすくするには、契約書ごとに一意の管理番号を振ると便利です。
たとえば「年度+部署コード+連番(例:2026-LG-001)」のように、後から増えても破綻しないルールにします。採番ルールは一度決めたら変えないことが、台帳を長く使うコツです。

版管理(バージョン管理)の考え方
契約は変更契約や覚書で更新されます。原契約と変更契約を関連づけ、「どれが現在有効か」を版数で明示しておくと、最新版の取り違えを防げます。

3.契約書管理台帳の作り方【4ステップ】

①対象の棚卸し
まずは新規に発生する契約書から台帳化を始め、過去分は直近1年から順に遡ります。一度に全部やろうとしないことが挫折を防ぎます。
②項目設計
上記の最小項目でフォーマットを決めます。
③入力ルールの統一
契約名の付け方、日付の書式、保管場所の表記などを統一し、誰が入力しても同じ粒度になるようにします。
④運用ルールの設定
「いつ・誰が更新するか」を決めます。契約締結時に登録、月初に更新期限を確認、など更新のきっかけを業務に組み込みます。

4.エクセルで作る場合の作り方と限界

契約書管理台帳は、まずエクセルで始めるのが手軽です。条件付き書式を使えば、更新期限が近い契約を自動でハイライトしてリマインドできます。

一方で、エクセル運用には限界もあります。複数人での同時編集や版管理が難しく、ファイルが複製されて「どれが正か分からない」状態になりがちです。また、原本そのものの所在管理までは担えません。

エクセルは手軽な反面、運用が安定して件数が増えてきたら、検索性・同時編集・原本連携まで担える専用の仕組みへの移行も検討するとよいでしょう。

5.「台帳を作っても続かない」3つの原因と対策

台帳は、作ること以上に「続けること」が難しいものです。続かない原因は、たいてい次の3つの組み合わせです。

①ルール:あるが守られない → 記入基準を最小化し、テンプレ化する
②責任 :誰が更新するか曖昧 → 担当と締切を明確にする(簡易RACI)
③更新 :放置で形骸化 → 契約発生・期限到来など「更新のきっかけ」を仕組みに組み込む

「ルール・責任・更新」のどこが一番詰まっているかを先に特定すると、最短で改善できます。

6.台帳だけでは解決しない「紙原本の所在」問題

台帳で契約の“情報”を整理できても、紙の原本は社内の棚・書庫・別拠点に残ったままです。監査や取引先照会の際に、「台帳では分かるが、原本が別拠点にあって取りに行けない」「誰かが持ち出したまま戻っていない」といった事態が起こります。

原本の所在管理と台帳の連携
解決の鍵は、保管箱やファイル単位にIDを振り、台帳の「保管場所」項目と紐づけることです。
これにより「台帳で所在を確認 → すぐ原本にアクセス」という流れが作れます。

「データは検索、原本は厳重保管」を両立する
SRIでは、文書管理の専門会社として、原本を専用倉庫内で安全に文書保管し、必要な書類を電子化(スキャニング)して検索できる状態にし、契約書は契約書管理サービス BUNTANで台帳・期限まで一元管理できます。
「データはいつでも検索、原本はSRIで厳重保管」という運用により、台帳と原本の所在がずれない仕組みを実現します。
紙契約書のリスクと対策は、
デジタル化で紙契約書のリスク対策(Vol.4)
もご参照ください。

まとめ

契約書管理台帳は、(1) 最小項目で“答えられる状態”を作り、(2) ルール・責任・更新を整えて続け、(3) 台帳だけでなく紙原本の所在まで管理することで、はじめて監査・照会に強い体制になります。

完璧な台帳を一度に作る必要はありません。まずは最小構成から始めましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 契約書管理台帳に最低限必要な項目は?
A. 契約名・相手方・締結日・契約期間/更新期限・保管場所/原本の所在・担当の6項目です。まずここから始め、運用が回ってから項目を増やします。

Q. 台帳が続かないのですが、どうすれば?
A. 「ルール・責任・更新」の3点を見直します。記入基準を最小化し、更新の担当と締切を決め、契約発生や期限到来を更新のきっかけとして仕組みに組み込むと続きやすくなります。

Q. エクセルと専用サービス、どちらで管理すべき?
A. 少量ならエクセルで十分始められます。同時編集・版管理・原本の所在管理まで必要になったら、専用サービスの利用を検討しましょう。

 

より詳しい契約書管理のノウハウなどについては、当社の関連コラムもぜひご参照ください
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