SNSなどを通じて不特定多数の人が企業の情報を目にしやすい昨今、発信力を強化していきたい企業が増えています。商品やサービスの認知を高め、自社の影響力を強化できるメリットがある反面、トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。
そのような情勢下では、本来クローズドな情報である企業間取引や社内運営に関する情報も、何らかのきっかけで外部に流出するリスクが想定されます。情報化社会の中であらためて問われる企業の在り方やトラブル対応について、今回は企業法務の観点から解説します。
企業法務とトラブルリスク:企業法務の役割とは
企業で生じるトラブルの大半は、人間の感情に由来するものです。言葉の捉え方や認識のすれ違いに加え、互いの損得勘定が絡み合うことで、小さな誤解が大きなトラブルを引き起こします。企業とSNSに共通するのは、多様な人が集まる場であるという点です。人は感情の生き物だからこそ、トラブルを回避するためには感情に左右されないルールを設ける必要があります。
「トラブルは起きるもの」という前提に立ち、企業法務の仕組みを整備している企業ほど、問題が生じるリスクを減らすことができます。逆に「トラブルは起きないもの」という前提で仕組みを作っていない企業は、小さな火種にも対応できず、トラブルを悪化させてしまいがちです。
企業法務が行う具体的な業務内容とは
企業法務とは、企業における法律事務全般を指します。企業法務を担う部署は、ビジネスがうまくいくよう法的観点から貢献する「攻めの法務」と、法的リスクや信用毀損から守る「守りの法務」を主な業務としています。
具体的には、売買契約や秘密保持、業務委託契約などの文書を確認する契約法務、社内向けに情報管理や情報の外部流出リスク対策を行うコンプライアンス法務、企業間取引のトラブルや顧客対応などの裁判を担当する訴訟対応法務、取締役会や株主総会、子会社の設立など会社全体の運営を担う組織法務という4つの業務領域に分かれます。
SNSなどを通じて個人が自由に発信できる時代だからこそ、自社の権利や利益を守るために、攻めと守り両面での法務部門の重要度が高まっています。また企業ブランディングの観点からも、企業法務の体制があれば、メッセージの言葉選びや発信媒体の選定まで法務のチェックを受けることで、不要なトラブルを回避できます。
少人数企業における企業法務の優先順位
企業法務の業務はいずれも重要ですが、これから法務部門を設立するスタートアップ企業のようなケースでは、優先順位を付けながら整備していくことになります。どんなに小規模な会社でも最初に徹底しておきたいのは契約書まわりの法務です。顧客対応に加え、企業規模の拡大に伴って人材採用時や労務管理など多様な契約書を取り扱うことになるため、こうした書面の確認・見直しを行う企業法務は、組織が拡大期を迎える前に整備しておくべきでしょう。
合わせて、コンプライアンス法務も徹底すべきです。重大なトラブル一つであらゆる取引が停止するリスクを考えると、売上向上の努力と同じくらい重要だとわかります。SNSの普及によって情報流出のリスクが高まる中、機密情報の流出や社内トラブルに対してできる限りの予防策を講じるべきです。社内教育の徹底はもちろん、情報保護のためのルールを社内に浸透させることが望まれます。
電子契約の重要性:企業法務との関連性
情報保護の観点からも、近年は電子契約を導入する企業が増えています。その理由としては、サーバー上で契約書を保管できるため原本の流出リスクがないこと、インターネット上で完結できるため郵送中の事故が生じないこと、認証機能付きの電子印鑑であれば偽造対策になることなどが挙げられます。さらに収入印紙も不要なため、コスト面でもメリットがあり、電子契約のニーズは今後さらに高まっていくでしょう。
とはいえ、企業法務においてすべての契約書を電子に切り替えるのは現実的ではなく、当面は紙の契約書と電子契約書を合わせて保管・管理していく必要があります。そのため、契約書管理がかえって煩雑になったと悩む法務担当者も増えています。
まとめ
当社では、こうした企業の法務担当者様に対して、現場に即した契約書管理の手法をご提供してまいりました。自社の契約書管理を適正化・効率化したい、実際どの程度のコストがかかるか知りたいといったご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。業務効率化やガバナンス強化のため支店や倉庫を含めた契約書サイクル全体を見直したい、契約書管理の見直しを検討しているがどんな方法やシステムがあるか知りたいなど、それぞれのフェーズに合わせた情報提供やプランのご提案をいたします。
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