文書管理における「整理」と「整頓」は意味も役割も異なり、その違いを理解しないままでは、書類管理の状態を維持し続けることは難しくなります。
テレワークの普及や電子化の進展により、文書管理を取り巻く環境は大きく変化しました。
紙の書類は減ったものの、「必要な書類がすぐに見つからない」「情報共有しているはずなのに混乱が起きる」といった課題は、今も多くの職場で見られます。
こうした問題の背景には、文書管理の方法そのものではなく、「整理」と「整頓」を同じ意味で捉えてしまっているケースが少なくありません。
一度は片付いたように見えても、時間が経つと元に戻ってしまうのは、その違いが実務の中で十分に意識されていないためとも考えられます。
本記事では、「整理」と「整頓」の基本的な違いを整理したうえで、文書管理においてなぜ“維持・継続”が問われるのかを、実務の視点から考えていきます。
目次
「整理」と「整頓」は同じではない
一般的に、整理とは不要なものを取り除き、必要なものを明確にすることを指します。
一方、整頓は残したものを使いやすく、探しやすい状態に配置することです。
この違い自体はよく知られていますが、文書管理ではここから先の考え方が重要になります。
整理と整頓を区別せずに進めてしまうと、見た目は整っていても、実務では使いづらい状態になりがちです。
文書管理における「整理」は状況によって変わる
文書管理における整理は、単に書類を捨てる作業ではありません。
・法令や社内規程による保存義務
・業務での利用頻度
・将来参照される可能性
・紙と電子のどちらで管理すべきか
こうした条件を踏まえて判断する必要があります。
同じ種類の書類であっても、企業や業務内容によって最適な扱いは異なります。
そのため、整理には「これが正解」という決まった答えはなく、自社なりの判断軸を持つことが重要になります。
「整頓」で起こりがちな失敗
整理の次に行う整頓では、別の落とし穴があります。
よくあるのが、見た目を整えることが目的になってしまうケースです。
・ファイル名やフォルダ構成が人によって異なる
・特定の担当者しか分からない配置になっている
・紙と電子の管理ルールが曖昧
このような状態では、一時的に整っても、担当者が変わったり業務が増えたりすると維持できなくなります。
整頓で重要なのは、誰が扱っても同じように運用できる「再現性」です。
なぜ整理整頓は長続きしないのか
「整理整頓したはずなのにいつの間にか元に戻ってしまう」という悩みは少なくありません。
その背景には、次のような実務上の問題があります。
・情報共有=すべて配布・保存と考えてしまう
・念のためのコピーやデータ保存が増え続ける
・整理整頓のルールが業務フローに組み込まれていない
特にデジタル化が進んだ環境では、保存のハードルが下がった分、情報が増えやすくなります。
その結果、整理整頓にかかる負担が大きくなり、継続が難しくなってしまいます。
文書管理では「維持・継続」を前提に考える
文書管理では、すべての情報を常に把握しておく必要はありません。
重要なのは、必要な情報はすぐに取り出せることと、それ以外の情報については所在が分かっていることです。
・整理整頓にかける時間を必要以上に増やさない
・判断基準を明文化する
・定期的な見直しを前提とする
こうした考え方を取り入れることで、整理整頓を一時的な作業ではなく、業務として維持しやすくなります。
まとめ:整理と整頓の違いを理解した先にあるもの
整理と整頓の違いを理解することは、文書管理を見直すための出発点に過ぎません。
重要なのは、自社の業務内容や運用体制に合わせて判断軸を持ち、その状態を無理なく維持できる仕組みを整えることです。
書類やデータの管理には、法令遵守、業務効率、情報共有といった複数の要素が関係します。
そのため、「こうすれば必ずうまくいく」という唯一の正解は存在せず、状況や条件によって最適な形は変わります。
一方で、判断基準が曖昧なまま整理整頓を進めてしまうと、時間が経つにつれて管理が形式的なものになってしまう可能性もあります。
文書管理を一時的な片付けで終わらせず、業務として維持・継続していくためには、「整理」と「整頓」をどう位置づけるのかを改めて考えることが重要です。
株式会社SRIでは、こうした考え方を踏まえ、お客様の業務内容や管理状況に応じた文書管理の整理・整頓、運用ルールの設計や見直しを支援しています。
現在の運用に違和感や課題を感じている場合は、一度立ち止まり、自社にとっての最適な文書管理のあり方を見直してみてはいかがでしょうか。
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