文書保管の外部委託によるコスト削減

昨年9月のリーマンショックに端を発した未曽有の経済危機により世界経済は悪化、
日本経済の下振れ圧力も強まり、景気の本格的な回復は2010年以降にずれこむ見通しです。

不動産業界においては、07年7月の建築基準法改正を皮切りに投資マインドを冷え込ませる
材料が続いた影響で、アセットマネジメント会社やマンションデベロッパー等に破綻が相次いでいます。マンションのみならずオフィスビルに至っても、テナント企業に経費削減ムードが漂い、加えて地価も下落しているため、景気の悪化は下げ止まったと言われますが賃料の下落は各社の価格競争も相まって未だ下げ止まりが見えません。東京都心5区のビジネス地区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)の2009年5月末現在の平均坪単価は、20,660円となっています。同賃料は9か月連続で下落しており、前年同月比9.49%下落(2,166円)。ちなみに、リーマンショック以前の2008年12月の平均賃料は22,186円となっています。
(参考資料:「東京(都心5区)の最新オフィスビル市況調査月報」三鬼商事株式会社)

ニッセイ基礎研究所の不動産投資レポートによると、東京のオフィス市場の低迷は、2011年ごろまで続くとの予想がなされています。各企業はコスト削減のため、電球を抜いたり、備品の購入を控えたり、様々な努力をされているという話をよく耳にします。更に大幅なコスト削減のため、店舗やオフィスの合併・統合が盛んに行われています。複数の事務所や拠点・店舗を、それまでよりも小さなオフィスに集約させるわけですから、スペースの確保には様々な工夫と努力が必要でしょう。中でも、1坪(3.3m四方)=20,660円に当たりにどれだけのキャビネットや箱詰めで文書類を保管し、スペースとコストを消費しているのでしょうか?しかも、ただ詰め込んでいるだけでは意味がありません。必要な時に即座に適宜取り出せる管理状態が必須です。

オフィスでよく使用されている5段式キャビネットなどで書類を収納した場合、収納容量を段ボール箱換算で行うと、1坪あたり約50箱程度になります。1箱あたり毎月1,000円以上(賃料、キャビネット等の什器代、書類を整理・検索・廃棄する従業員の人件費など)のコストが発生する計算になります。これは、一般的な外部保管のコストの5倍~10倍の金額にあたります。少しでも、スペースの有効活用や賃料(コスト)を削減するには、こうした閲覧頻度が低い機密文書を適切に外部保管することが有効な手段ではないでしょうか?

それだけではありません。セキュリティ面を鑑みても、オフィスに多くの文書類を保管することは、実はそれ自体がハイリスクな行為なのです!ついつい手元に置いてあることで"なにかあったとき"の為にと誤った安心感を抱きがちですが、近年の情報漏洩のインシデント数の大多数は社内より発生しているという事実が、下記の表で確認できます。

「(引用)JNSA 2007 年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」


そういった機密文書は、誰もがわかる様な統一された管理体系の下、いつ、誰が、どんな書類を取り出したかの履歴が追える管理体制の構築が、セキュリティ面で非常に有効な手段の一つということができます。

又、BCPの観点からみても、重要な情報は本社機能より一定の距離をおいた保管が望ましいとされています。

以上の様に、コスト削減も可能で、なおかつBCPやセキュリティの観点からも有効な手段である、外部文書保管サービスを利用されてみてはいかがでしょうか?


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